マルキヤ
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9:00~20:00

真珠はどのようにできる?2

前回からのつづき・・・

昨日、外套膜(がいとうまく)が

真珠層を核に巻き付け真珠が出来上がるのに

大切な役割を担っていることを

ご説明しました。

 

では、そうするにはどんな作業が必要でしょうか?

 

外套膜(がいとうまく)は貝殻の内側に、

つるつる輝く成分・炭酸カルシウムを

分泌して貼り付けるわけですが、

 

外套膜(がいとうまく)はひらひらした、

ひだのような薄い組織で、

貝殻と接している側からつるつる輝く成分である

炭酸カルシウムが分泌されていて、

 

貝殻と接していない、

外套膜(がいとうまく)の反対側の組織からは

その成分が分泌されないのだそう。

 

ということは、人工的に貝に挿入する核の周りに

つるつる輝く成分・炭酸カルシウムを

巻き付けるためには、

 

その成分が出る側と核が接するように張り付ける

必要があり、逆に張り付けてしまうと

真珠層が巻かれることはなく、

真珠はできないのだそう。

 

ただ、外套膜(がいとうまく)の正しい側を

核に貼り付けただけでは何も起こることは無く、

人工的に挿入する核の周りを、

外套膜が成長することで均一に覆わないと

真珠層が核の周りに成長することはないとのこと。

 

よって、外套膜(がいとうまく)の組織を

成長させるためには、その組織が張り付けられた核を、

細胞がもっとも盛んに分裂成長する貝の生殖器の中に

挿入して移植する必要があり、

 

こうすることで外套膜の組織が核の周りを覆うように

成長してくれることになるわけですが、

貝にとっては、核のような大きなものを体内に、

しかも生殖器に移植されるインパクトはかなりのもので、

 

人間に例えると、

おなかの中にフットボール大の大きさの異物を

移植されたのと同じインパクトなんだそう。

 

移植された貝は、そのインパクトに耐えられず、

死んでしまったり、たとえ生きていたとしても

きれいな真珠層を核を覆うように巻き付ける体力を

保持しながら成長を続けることが出来る貝は

一握りなのだそう。

 

聞けば聞くほど、恐ろしい話で、

なんだかとっても痛く感じてしまい、

貝がかわいそうになってしまうのは

私だけでしょうか?

 

 

明日香