マルキヤ
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南蛮菓子・金平糖16(ボンボニエール2)

前回からのつづき・・・

「ボンボニエール」がヨーロッパから伝わる前に

お菓子の器を引き出物として渡す伝統は

存在していたらしいのですが、

 

明治以降にこのお菓子の器がどのように

「ボンボニエール」と呼ばれるようなったのか

その過程ははっきりしないようです。

 

そして、デザイン性に富んだお菓子の器、

「ボンボニエール」が皇室の引き出物として

定着していくことになるのですが、

その理由もはっきりとは解明されていないとのこと。

 

皇室が初めて「ボンボニエール」を

オリジナルのデザインで発注したとされるのが

 

明治27年3月9日に行われた

明治天皇銀婚式・大婚25周年の祝典の

晩餐会で引き出物として配られた

「岩上の鶴亀を付した銀製菓子器」

とよばれる菓子器で、

 

岩上の鶴亀を付した銀製菓子器

和楽HP「ボンボニエールとは?

皇室の華の美しさを目撃せよ!」より

 

「風俗画報」と呼ばれる資料によると、

この「ボンボニエール」に

「小粒の五色豆の如きを入れた」

と書かれているため

この時中に入れられたのが

金平糖だったのではと推測されています。

 

皇室が引き出物として配られてきた「ボンボニエール」の中に

ミントのお菓子や、チョコレート、干菓子をいれた

記録も残っているとのことですが、

 

五色の金平糖を用いたことは

前述の皇室が最初に発注した「ボンボニエール」を含めて

多数記録に残っており、

現在の皇室のボンボニエールには

金平糖を入れることが定着しているようです。

 

つづく・・・

 

 

明日香