2018年 10月20日
前回、ダイヤのクラリティー(透明度)の鑑定で10倍のルーペを使用した際、注意深く石の内部を見て何かを発見できればVSクラス、できないようであればVVSクラス以上となることをお伝えしました。
VVSクラスと判断される石の内包物は熟練した鑑定士でさえ10倍のルーペを使用しての発見が困難なほど、ほんのわずかな小さいものです。
その内包物は、石をふせてとがっている部分(パビリオン)を上にして石の内部を見た時、初めて確認できたり、また石の表層を研磨するだけで取れるくらい小さくて、石の端の表面に近い所に位置していたりしています。
このレベルになると鑑定を行う際には、宝石用の顕微鏡を使用して10倍以上の倍率で石を見る事になります。
この顕微鏡の特徴は、倍率を変えることが出来るということはいうまでもなく、石の横から光をあてて内包物を見やすくする照明設定が出来るようになっており、より内包物を発見しやすくなっています。
マルキヤ質店 G.I.A. G.G.(米国宝石学会公認鑑定士)蔡 彰訓