中国では、儒教、仏教、道教を
3大宗教と呼んでいて
この中の1つ、道教の道術を取り入れて
発展した中国陰陽五行説に由来するものが、
前回ご説明した、「5節句(ごせっく)」です。
この中国陰陽五行説によれば、
1,3,5,7,9の奇数は
縁起が良い「陽」とし、
同じ1行の中に「陽」の数が重なると
強い「陰」をなすとして、
縁起が悪いとされていたようです。
つまり、同じ奇数が2つ並ぶと
不吉な日と考えられていました。
だから、「5節句(ごせっく)」の
①1月7日、
(1月1日は元旦のため別格として
5節句には入れず、1月7日を節句とした。)
②3月3日、③5月5日、④7月7日、⑤9月9日
は、すべて縁起が悪いということになります。
この縁起が悪い日に、
よくないことが起こらないよう、
身を清め、邪気を祓う行事を
行うようになったとのことで、
既に、中国の唐の時代に、年中行事として
定着していたとのこと。
そして、日本へは奈良時代に伝わって、
「5節句(ごせっく)」として
日本の当時の朝廷で宮中行事となり、
江戸時代、江戸幕府によって祝日となり、
明治時代に祝日は廃止になったものの
民間行事として定着し、
現在に至っている
という流れです。
「5節句(ごせっく)」では、
それぞれの節句の季節ごとの旬の物を食べ、
生命力をもらうことで邪気を払うという目的の
宴会が行われるため、「5節句(ごせっく)」は
すべて季節の草木に関連しています。
そこで登場するのが桃
ということになるわけです・・・
明日香