いつもは、私のリサーチと共に
お話しをお伝えしておりますが、
お寺ではどんな思いでお彼岸をむかえているのか
私の視点からお伝えする機会があっても
いいでしょうか・・・
実家のお寺では
毎年、お彼岸のお勤めが行われます。
季節柄
温かくなった頃におこなわれるので、
ほっこりとした雰囲気にお寺が包まれます。
そんな中、檀家の皆様に
多くお集まりいただき、
お勤めが行われます。
春の風が吹き、明るい中で行われる
お彼岸のお勤め・・・
私自身はとても好きな日です。
普段の忙しい日常では
思い出すことのない人を、
ふっと、思い出すお勤めの時間・・・
今は亡き、祖母や祖父、
若くして亡くなってしまった伯母と
年に2回、ほんの少し、一緒に浸れる
つかの間の時間・・・
住職である父に
どんな気持ちでこの日を迎えるのか
改めて聞いてみたら
「ご先祖様、今までお世話になった方々への
報恩感謝やなぁ~」
なるほど、私もそう言います。
一度、こんなことを仰っていた
お坊さまがいらっしゃいました。
「素晴らしい日よりのお休みの日に
遊びに行きたいところ
このようにお寺にお集りいただける。
これは凄いことです!」。
他にどこかに行くことができた日に
あえて、この場を選んで集まった者同士が
同じお寺の屋根の下、同じお勤めをして
ご先祖様を思い返す、一期一会。
偶然ではなく、必然のように思え
全く、凄いことと、私も思います。
ちょうどお彼岸のこの時期、
見えない敵との終わりの見えない戦いに
不安が増幅される毎日が繰り返されていますが、
こんな時だからこそ、ご先祖様を思い返し
自らが出来ることは何か、足を止めて
今一度思いを巡らすことも
大切なのかも・・・
次はお彼岸とは何か
について触れてみたいと思います。
明日香