前回、シルクロードは3ロードあることを
お伝えしましたが、ドイツの地理学者、
リヒトホーフェンが「シルクロード」と名付けた際には
現在の中国・甘粛省(かんしゅくしょう)から
新疆ウイグル自治区(しんきょうウイグルじちく)
の中を行きかう交易路のことを
シルクロードとしていました。
中国地図(甘粛省・新疆ウイグル自治区)
前回3つの主要なロードがあることに触れましたが、
そのうちのオアシスロードに該当します。
現在理解されているシルクロードよりも
範囲は狭り、中国長安(現在の西安)から
河西回廊(かせいかいろう)を通り、
敦煌、もしくは探検家のヘディンが発見した
楼蘭まで行き、
そこから3つのルート、
①天山北路(てんざんほくろ)、
②天山南路(てんざんなんろ)、
③西域南道(さいいきなんどう)、
にわかれ西へ向かう道がシルクロードという
とらえ方でした。
以下がルートの地図です。
出典:
https.://www.kaze-travel.co.jp/blog/silkroad_kiji056.htm
ルートが3つに分かれた理由は地形にあります。
上記地図を見ていただくとわかりますが、
この新疆ウイグル自治区には、
自治区の北側にアルタイ山脈、
その南、自治区の中央に天山山脈(てんざんさんみゃく)、
また、その南側に崑崙山脈(こんろんさんみゃく)、
と、それぞれ山脈が東西に連なっていて、
天山山脈と崑崙山脈の間には
タクラマカン砂漠が存在しています。
上記の3つのルートは、こうした山脈と砂漠を避けて
通ることができるルート、
ということになるわけです。
明日香