検体となるダイヤモンドとマスターストーンを比較し、
色を比べて、カラーグレーディングを
繰り返し行っていると、
検体となるダイヤモンドとマスターストーン
双方の石の色が非常に近い場合、
マスターストーンのどちら側に石を置くかで
石の色が濃い色に見えたり、うすい色に見えたりする
錯覚に陥りやすくなるため、注意が必要です。
この現象は、マスターアイエフェクト
(Master-eye efect) と呼ばれています。
この錯覚に陥り、カラーグレーディングに
影響をあたえないためには、どういう現象が
起こるのか、理解しておく必要があります。
1.
マスターストーンの左に置かれた検体となる石が、
マスターストーンより色が濃く見え、
右に置いた場合、検体となる石がうすく見える場合、
検体となる石はマスターストーンと
同じ色の石であると判断できる。
2.
マスターストーンの左に置かれた検体となる石が、
マスターストーンより色が濃く見え、
右に置いた場合、検体となる石が同じ色に見える場合、
石はマスターストーンより少しだけ
色が濃い石と判断できる。
3.
マスターストーンの左に置かれた検体となる石が、
マスターストーンと同じ色に見え、
右に置いた場合、検体となる石がうすく見える場合、
石はマスターストーンより
色がうすい石と判断できる。
慣れてくるとどうしても、マスターアイエフェクト
(Master-eye effect) になってしまうため、
以上を理解したうえで、カラーグレーディングを
行うことが大事となります。
マルキヤ質店 G.I.A. G.G.(米国宝石学会公認鑑定士)蔡 彰訓
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