マルキヤ
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秋のお彼岸3(彼岸は修行期間)

前回からのつづき・・・

「彼岸(ひがん)」が

どうして極楽浄土を表す言葉となったのかを

前回お伝えしましたが、

 

大乗仏教の経典である

「般若心経(はんにゃしんぎょう)」の中の用語、

「波羅蜜多(はーらみた)」は

「到彼岸(とうひがん)」であり、

 

「到彼岸(とうひがん)」の意味は

「完成する、成就する」ということから、

 

その仏教的な意味合いは

「煩悩(ぼんのう)が渦巻く輪廻(りんね)の世界から

解脱(げだつ)した悟りの境地に達すること」

であることもお伝えしました。

 

よって、彼岸(ひがん)というのは、

煩悩(ぼんのう)や、迷いの多い

此岸(しがん)にいる者が

煩悩(ぼんのう)や迷いを断ち切って

悟りの世界である彼岸(ひがん)に達するために

行いを慎み、修行をする期間と

捉えられるようになりました。

 

だから、春分の日、秋分の日と、前後3日で、

それぞれ春と秋の7日間を

彼岸(ひがん)と呼ぶようになったようです。

 

ところで、

その修行とは、先に出てきた用語

「波羅蜜多(はーらみた)」であり、

 

6つの徳目に分かれた修行を行うため、

「六波羅蜜(ろくはらみつ)」と

よばれているとのこと。

 

その6つの修行は以下のとおり。

1.布施(ふせ)

見返りを求めることなく、金銭の授受を施すことが

あろうとなかろうと人のためになにか良いことをする。

 

2.持戒(じかい)

自分勝手に生きるのではなく、ルールを守って

人間らしく生きる。

 

3.忍辱(にんにく)

自らを犠牲にしてでも、困難に耐え、悲しいこと、

辛いことがあっても頑張る。

 

4.精進(しょうじん)

驕ることなく常に謙虚に最善を尽くし、努力すること。

 

5.禅定(ぜんじょう)

雰囲気にながされず、心を落ち着け平常心を保つこと。

 

6.智慧(ちえ)

真理を見極め、真実とは何か認識すること。

 

以上の6つ正しい行いを修行として

お彼岸の期間、1日に1修行を実行し、全部で6つ。

春分の日、秋分の日は先祖を偲ぶ日とするので、

春のお彼岸、秋のお彼岸は、それぞれ

6日修行+1日偲び日で、合計7日となる。。

だから、お彼岸は7日間となっているのだそう。

 

つづく・・・

 

 

明日香