マルキヤ
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南蛮菓子・金平糖6(イガの製造方法1)

前回からのつづき・・・

金平糖に、なくてはならない

「イガ」もしくは「角」と呼ばれる突起は

どのようにできるのでしょうか・・・

 

前回お伝えしたように

「糖蜜」がイラ粉の周りに浸透し

水分が熱で蒸発し、イラ粉のまわりに

砂糖が結晶化していくことで

金平糖ができていくわけですが、

 

素人的に考えると

「糖蜜」がイラ粉の周りに薄く結晶化して

それを何回も繰り返すことによって

何層にも砂糖の結晶が重なり合って

丸く、大きくなっていくだけのように想像しますが、

そう単純ではありません。

 

それは、金平糖を作るために開発された、

「ドラ」と呼ばれるドラムのような形をした

釜の形状と傾きと動き、

 

そして、職人さんによる

イラ粉に「糖蜜」を加える際の絶妙なかけ方と、

コテという道具を使った絶妙な撹拌(かくはん)が

複雑な動きと作用を作り出し、単に丸くならずに

金平糖のイガ(角)を作り出している

と言っても過言ではありません。

 

金平糖を作る窯は 前述のように

ドラムのような円形の釜で、

傾斜して熱源の上に設置されていて

回転しながら200℃に熱せられています。

 

その中に入れられたイラ粉が

釜の回転に合わせて、

釜の中を上に向かって移動し、

ある程度の高さまで上がると

釜の中を下に向かって落ち始める、

といった動きをします。

 

ドラム式の洗濯機のドラムが傾斜していて

洗濯物がどのような動きをするか思い出していただき

洗濯物をイラ粉に置き換えて想像していただくと

頭の中に画像を描きやすいと思います。

 

この中で動きながら熱せられたイラ粉に

職人さんが絶妙なタイミングで「糖蜜」をかけ、

コテと呼ばれる道具で混ぜ合わせると

 

釜も回転しているため、

イラ粉は「糖蜜」と混ざりながら

200℃に熱せられた釜の鉄板に

接触したり、しなかったりしつつ

複雑に上下移動することになるわけですが・・・

 

つづく・・・

 

 

明日香