前回からのつづき・・・
前回お伝えした3種の赤色のガーネット
①パイロープガーネット(Pyrope Garnet)
②アルマンディンガーネット(Almandine Garnet)
③スペサルティンガーネット(Spessartine Garnet)
が、パイラルスパイト グループとして
大別されているわけですが、
この系列の名前は、
三種のガーネットの頭文字
①Pyrope (パイロープ)のPyr
②Almandine(アルマンディン)のAl
③Spessartine(スペサルティン)のSp
をとってくっつけ(pyr + al + sp)
石という意味を示す -iteをつけて(pyralsp + ite)
Pyralspite(パイラルスパイト)としています。
上記の3種はケイ酸塩 SiO4 とアルミニウム Al に
マグネシウム Mg、鉄 Fe 、マンガン Mn の
どれかが入ることでできるガーネット
前回お伝えした構造式で言うと、
「○○3 Al2 (SiO4)3」の「○○」の部分に
マンガンMg か 鉄Fe か マンガンMn の
どれかが入るとできるガーネット
となるわけですが、
マグネシウム Mg 、鉄 Fe 、マンガン Mg の元素は
性質が似ているため、
ある温度と圧力の環境下で、
ケイ酸塩 SiO4 と アルミニウム Al に
1種類だけでなく2種類の元素が混ざり合って
結晶化してできるガーネットもあり、
その例としてよく知られているのが
アルマンディン パイロープの混合タイプ、
つまり、マグネシウム Mg と 鉄 Fe が
混ざって結晶化すると
・ロードライトガーネット(Rhodolite Garnet)
・モザンビークガーネット(Mozambique Garnet)
が生成されます。
また別の例として
パイロープ スペサルティンの混合タイプ、
つまり、マグネシウム Mg と 鉄 Fe が
混ざって結晶化すると
・マラヤガーネット(Malaya Garnet)
(別名・ウンバライト(Umbalite Garnet))
・カラーチェンジタイプガーネット
(Color Changetype Garnet)
などが生成されます。
2007年に初めて発見され、
まだ大粒が見つかっていない例として
アルマンディン スペサルティンの混合タイプ、
つまり、鉄 Fe と マンガン Mn が
混ざって結晶化すると
・アルマンディンスペサルティンガーネット
(Almandine spessartine Garnet)
が生成されます。
(ただ、発見されたこのガーネットには
少量のパイロープ、グローシュラーも
含まれているとのこと。)
6種のうち残り3種
緑色系(カルシウム(Ca)系)のガーネットは
ウグランダイト(Ugrandite)系列として大別され
以下の3種に分類されていて、
④ウバローバイトガーネット(Uvarovite Garnet)
⑤グロッシュラーガーネット(Grossularite Garnet)
⑥アンドラダイトガーネット(Andradite Garnet)
となりますが、こちらの詳細は
より話が細かくなるので次回に・・・
しかし、
化学的すぎて説明するのに私には荷が重い過ぎ・・・
でも、がんばりまぁ~す!
明日香