パイロープガーネット(Pyrope Garnet)4
では、屈折率とはなんでしょうか?
「物質中での光の進み方を記述する上での指標」
(ウキペディア 屈折率より)
「空気中の光の速度と、宝石中での光の速度の比」
(gem-land.com 屈折計より)
ということなのですが、
その求め方は
「真空中の光速を物質中の光速で割った値」です。
(ウキペディア 屈折率より)
真空の中で進む光の速さを1としたとき、
ある物質の中で光が進む速さが0.5だとすると
1÷0.5で 屈折率が2となります。
この屈折率の2というのは、
ある物質の中を光が通過するためには、
真空の中を光が通過するよりも
2倍の時間がかかるということを意味しています。
別の物質の中で
光が進む速さが遅くなるとどうでしょう?
例えば0.5よりも遅い0.2だとすると
1÷0.2で屈折率が5となる。
さっきは2倍でしたが、今度は5倍かかるということを
意味します。
つまり、スピードの違いが大きければ大きいほど
屈折率、つまり、屈折の度合いが大きくなる
ということになります。
これは、
光が物質を通過する際に
光が物質に到達するまでのスピードと、
物質に入って進む際のスピードに違いが生じると
光を屈折させていると考えることができます。
また
「光速は物質によって異なるため、
屈折率も物質によって異なる」
(ウキペディア 屈折率より)
つまり、
物質の中を光が通過するときのスピードは
物質によって違うため、
屈折率の値はそれぞれの物質によって異なることになり、
それぞれの物質固有の屈折率があるということになります。
よって、この屈折率が計測できれば、
物質を特定することできるということになります。
今回のケースでは、
パイロープガーネットとルビーは違う物質なので、
光がそれぞれの物質の中を通る際の屈折率は、
パイロープガーネット = 1.746
ルビー =1.762~1.770
と異なり、それぞれ物質固有の屈折率となります。
よって、赤い石が
パイロープガーネットなのか
ルビーなのかは、
屈折率を計ることで特定が可能となるわけです。
うまく説明できたでしょうか・・・
つづく・・・
明日香