マルキヤ
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誕生石・1月 (ガーネット23 パイロープ9 複屈折率 )

パイロープガーネット(Pyrope Carnet)9

前々回で複屈折率(Birefringence)の話をしましたが、

もう少しこの話をしたいと思います。

 

結晶に入射した光が複屈折している場合は

入射した光が2種類の光に分かれています。

光の種類が変わっているので

当然、光の屈折率もそれぞれ違うことになり、

別々に2つの方向に屈折して

結晶内を通過しているわけです。

 

2つの異なった屈折率が測定できるため、

日本語で 複屈折率とよばれており、

英語で Birefringence と呼びます。

 

この2つの屈折率を測定した際の

最大の屈折率と最小の屈折率の差異

つまり、最大屈折率から最小屈折率を引いたものが

複屈折率(Birefringence)となります。

 

例えばルビーだと、

最大屈折率は1.770、最小屈折率は1.762

よって複屈折率は 0.008=1.770 – 1.762

となります。

 

この屈折率の差異が大きければ、大きいほど、

ダブリングになりやすい、

つまり、結晶を通してみるものは

顕著に二重に見えるということになります。

 

ちなみに、カルサイトという結晶は、

かなり顕著なダブリングがみえる結晶、

つまり、この結晶を通じてみるものが

顕著に二重に見える結晶ということで

有名なんですが、

 

その複屈折率を計測してみると0.172と、

ルビーの0.008と比べても突出して

大きい数値となっており、

複屈折率が大きな値=顕著なダブリング

ということを裏付けています。

 

つづく

 

 

明日香