端午の節句の飾り物、江戸初期の頃は
外に飾るものが主流で、
大きな幟旗(のぼりばた)や武具などを
玄関先や外に飾る戸外飾りだったものが
江戸中期になると大掛かりな戸外飾りを
小さくして室内で飾るようになったとのこと。
― イメージ ―
室内飾りには、
甲冑(かっちゅう)、兜(かぶと)、
鎧(よろい)を身に付けた人形、道具類、
その後ろには、座敷幟(ざしきのぼり)、
屏風(びょうぶ)、陣幕(じんまく)、
弓(ゆみ)、太刀(たち)、軍扇(ぐんせん)、
陣笠(じんがさ)、陣太鼓(じんだいこ)、
短檠(たんけい)陣屋提灯(じんやちょうちん)、
かがり火、などを置き、
お供え物として
飾り粽(かざりちまき)、柏餅(かしわもち)、
菖蒲(しょうぶ)の口花を飾った瓶子(へいし)
その両側に小型の鯉の吹き流しを置く。
以上、現代の五月人形の豪華版といったとことでしょうか。
主な飾りのそれぞれの意味は・・・
鎧を付けた人形=五月人形は、ひな人形と同じく、
男の子の無病息災とを願うという側面と、
人形が男の子の身代わりとなって厄を引き受けてくれる
という2つの側面があり、
この2つ目の側面から、役目を終えた五月人形への
感謝と共にきちんと供養し、おさがりを使ったり
人に譲ったりしてはいけないという言われがあります。
鎧(よろい)や兜(かぶと)には、
事故や病気から男の子を守って
もらいたいという願い
弓や太刀(たち)には、
厄を払いのける魔除け
としての意味合いが含まれています。
次回につづく・・・
明日香