前回からのつづき・・・
エドワード・ジェンナー氏の最初のワクチン(種痘)は、
実際の牛痘(ぎゅうとう)のウイルスを
そのまま使用していて、
人間に感染しても軽症、とは言えども、
本物のウイルスをそのまま使っていたため、
それなりの危険性は残ったままでした。
その後、ルイ・パスツール や ロベルト・コッホ といた
細菌学者によって、ワクチンの基礎がつくりあげられる
ことになり、ジェンナー氏が行った種痘から、生ワクチン、
そして、不活化ワクチンへと変遷していくにつれて、
安全性が向上した新しいワクチンが
次々と登場することとなります。
生ワクチン
生きたウィルスや細菌、微生物などの病原体を
弱毒化して使用する。生きているので体内に投与すると
増殖する。よって、わずかながら発症するリスクがあるが、
免疫がつきやすい。
不活化ワクチン
培養して増やしたウィルスや細菌などの病原体を
様々な処理を施して病原性を無くしたものを使用する。
不活化されているので、生ワクチンのように
増殖することはなく安全性は高いが、
ワクチンの効果が低く、持続期間が短い。
遺伝子ワクチン
病原体と同じ配列のDNAを人工的に合成して使用する。
遺伝子情報を使うため、病原体を培養する必要がない。
そのため、かなり短時間でワクチンをつくりだすことが可能。
その速さから、新型コロナウィルス用のワクチンが
この方法によってつくられるのではないか
と言われている。そして、もし実現すれば、人に対して
使用される最初の遺伝子ワクチンとなる。
遺伝子をつかうため、ワクチンの効果は高い。
早く、新型コロナウィルスに対抗できるワクチンが
できることを願ってやみません。
明日香