2021年1月29日 20:09:40 更新
ダイヤモンドのカラーグレーディングを行う場合、
通常のプロセスより難しくなる場合として
以下の4つが考えられます。
①内包物が多くてあまり透き通っていない場合
通常のカラーグレーディングは
透明なダイヤモンドが
どのくらい黄色味を帯びているか、
黄色の深みがどれくらいになっているかを
判断し、該当するグレードを
DからZまでで表すわけですが、
内包物が多くてあまり透き通っていないと、
実際の色よりも暗い色として認識してしまいます。
ガラスの上に黄色を塗る場合と
すりガラスの上に黄色を塗る場合とを
思い浮かべてみると、
この現象を想像しやすいと思います。
②茶色や灰色といった黄色以外の色相(hue)の場合
人の目が色を見て、色の微妙な違いを見分ける場合、
色によって、見分けやすい場合と
見分けにくい場合があります。
ダイヤモンドでよくある黄色味を帯びた石と
茶色味をおびた石を比較した場合、
茶色味を帯びた石は、黄色味よりも
色の明暗、彩度の違いが分かりやすいので
茶色味を帯びた石の方をより厳しく
グレーディングしてしまうのです。
つづく・・・
マルキヤ質店 G.I.A. G.G.(米国宝石学会公認鑑定士)蔡 彰訓